どうも免疫というのは、体にいいほうばかりじゃないみたいで
逆の働きもありということに気がつきます。
これを血清病といいます。 そのくらい血清が盛んに使われたんですね
フランスのポルチエとリシュという二人の学者が、モナコ国王に招待
されました。モナコは観光地ですから、ヨーロッパ中の金持ちや貴族
が避暑にやってくる。
そうするとクラゲに刺される。
強力な毒素を持っているんです。
観光立国のモナコとしては重大問題です
クラゲの毒の研究をしてくれというので、二人は呼ばれたんですね
ポルチエとリシュは
犬を使って、クラゲ毒の免疫血清をつくろうとしたんですが、二回目の抗原を
注射された犬が、ほんの少量で死ぬはずのない程度のクラゲ毒なのに
ショックを起こして死んでしまった。
動物の体内にできた抗体が、動物を守らないで逆に殺してしまったわけです。
フランスのポルチエとリシュはこの現象に「無防備」という意味のギリシア語で
アナフィラキシスと命名しました。
ペニシリンショックなんかのことを「アナフィラキシー」といいます。
アレルギーという言葉ができたのもこのころ
アレルギーはアロース(変化する)とエルゴン(力、働き)という言葉の合成です。
体の反応が一回何か事件があることで変わっちゃうわけですね。
これをアレルギーと呼んだ。
今アレルギーは日本の国民病になりつつありますが、