ガンは早期発見・早期治療が完治への第一歩です。
ところがガンという病気はそのほとんどが初期の段階では自覚症状のない段階で発見できるかできないか、
完治できるかどうかの重要なタイミングといえます。
ガン検診を積極的に受けるべきだという根拠も、ガンという病気の特性にあるといえます。
例えば肺ガンの検診などに関しては、厚生労働省の研究班自ら、その有用性に疑問符を付けています。
というのも肺ガンの場合今も早期に発見することが難しく、たとえガン検診で発見することができても、
そのときはすでにかなり進行してしまっていることが少なくないからです。
厚生労働省は98年から、5種類のガン検診について、老人保健法の補助金事業からはずしています。
それまで国家事業の一環として行われていたガン検査の一部を市町村など地方自治体の一般財源で
行われるようになったわけです。
こうした背景には、国の財政難がおおいに関係していることは間違いありませんが、ガンの集団検診に対する疑問の声も
少なからず影響しているものと思われます。
検診を受けたからといって安心できないのが、ガンです。
そのときは異常なしと診断されてもあくまでその段階で異常がないということであっても
将来的にガンにならないという保証はどこにもないからです。
ガンのなかには極端に進行が早く一年程度の検査では早期発見が難しいとされるものがあります。
ガン検診でたまたま異常がみつからなかったといって安心して、そのままガンになりやすい生活を
送っていれば、かえってガンにかかりやすいともいえます。
もちろん、ガンに限らず検診を受けるか受けないかは個人の自由なんで、とくにガンは生死観に直結する問題でもあり、人
によって考え方が違って当然。
ただし早期発見、早期治療がガンを完治させる第一条件であることを考えるとできるだけ検診は利用すべきであり、
またガン検査で異常が発見されなくても気を緩めずに、その後も継続して、ガンになりにくい生活習慣を心がけることが大事だと
いえるのではないでしょうか