非常に不寛容です
ところが、免疫が全部不寛容で成り立っているかというと
そうじゃないんだそうです。
まず、自己に対しては寛容でないといけない
免疫のシステムを説明する立場にたてば、自己に対する寛容(セルフ・トレランス)
は非常に大事な現象ということになります。
やっぱり免疫っていうのは、他人にはイントレランスな不寛容なやつなんだ、ということに
なるかとういと、そうじゃない。
他人に対しても、時々寛容になるいことがあるというのですね。
自分以外のものは抗原といいます。
「抗原が入ってくると、それに反応する。」それが免疫反応ですが、
ある条件化では、同じように抗原が入ってきても反応を起こさないことがある・・
別にサボっているわけではありません。
「反応しない」という反応なんですね
そういうプログラムがある。
「生まれた瞬間。それから、生まれる前に経験したことに対しては寛容になる」
もうひとつは
「異物のたんぱく質が非常に微量である時」
これもまた一生にわたって免疫反応がおこらなくなってしまいます。
これをローゾーン・トレランスといいますが、この逆に大量の場合にも
同じことが起こる。
例えば一匹のネズミに対して、ミリグラム単位のたんぱく質を注射する。
大量にです。
これも反応を起こさない。
これをハイゾーン・トレランスといいます。
つまり、免疫反応が起こるのは、あるレンジのある幅の異物が入ってきたとき
なんですね。
非常に微量でも、非常に大量でも。トレランスになってしまう。
もうひとつは口から入れたとき
人間も含めて動物は、非常に大量の異物を、いやおうなしに栄養源
として口から毎日取り込んでます。
取り込まれた異物は、消化されて吸収される。
アミノ酸ぐらいに小さくなってしまえば、異物としては認めなくなりますが
かなり大きいのまで吸収されているんです。
もしこれが口からではなく静脈注射したら、ショックを起こすわけですけど
いくら飲んでも、抗体もできませんし、ショックも起こらない