日本では疫を免れるとかきますね
だから「病気を免れる体の仕組み」というふうに考えられているわけです
英語ではインムニティ(Immunity)といいます。
たとえば、はしかに一度かかると。一生はしかにはかからない
こうゆうことは古くから経験的に知られていました。
紀元前430年ペロポネソス戦争の時、アテネで疫病がはやって
バタバタ人が死んだ。
そこに、この疫病から運よく治った者はもう、二度と病気にかからなかった。
と書いてあります。中世のペストの時も同じようなことが書かれています。
こうゆう経験的な事実を医療に応用した人がジェンナーです。
牛痘という、牛の天然痘です。
それに一度かかった人は天然痘にかからない。この牛痘を接種したのですが
これがワクチンの始まりです。ワクチンというのは、雌牛ことをラテン語で
バッカ(vacca)といいますね、そこからワクチン(vaccine)という言葉ができた。
19世紀終わりごろになって、細菌が次から次ぎへと発見されます。
それをさまざまな治療に応用しようとしたのが、ルイ・パスツールです。
1885年に狂犬病の子供に、いわゆる弱毒ワクチンという毒性を少なくした
狂犬病のウイルスですけど、これを植えることで治療しました。
ジェンナーの種痘から90年後です。
狂犬病のワクチンの成功がもとになって、パスツール研究所ができ、
免疫学、体がどのようにして伝染病から治るかということについての
学問がスタートしました。
そうやって伝染病に対抗するすべを研究していくうちに、その現象、免疫というのは
伝染病とは関係ないことがわかったのでした。